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サービスの利便性のよさという点は、auで開始された「着うた」と、パソコン向けのインターネット上での音楽配信との比較がわかりやすい。
パソコン向けの音楽配信の場合、楽曲がレコード会社のサイトに散在しており、かつポータルサイトもレーベルゲートなど、複数に分かれていて、それぞれ扱っていない楽曲があるという状態である。
そのため、ユーザーから見ると利用したい楽曲があっても、それがどこにあるかを検索して探し出すのに手間がかかり、利用意欲も向上しないと考えられる。
これに対して「着うた」は、「レーベルモバイル」という大手レコード会社で設立されたコンテンツサービスに、他社の主要レコード会社も参加することにより、事実上音楽業界全体のポータルが成立している形になっている。
その結果、ユーザーは、利用したい楽曲があれば、それがどこのレコード会社のものなのかなどを意識せず、簡単に検索し、利用することができる。
このように、モバイルコンテンツのほうが、サービスの利便性という面でも工夫や配慮がなされており、それが市場拡大の一因になっていると思われる。
コンテンツ自体の価値という点は、着メロや壁紙がその典型的な事例となる。
モバイルコンテンツの場合は、その利用自体に新たな付加価値が加わっていることが多い。
着メロであれば、着信音をカスタマイズするための機能(価値)であるし、壁紙も、待ち受け画面をカスタマイズするための機能(価値)をもっている。
そのため、着メロは単なるメロディーだけのコンテンツではないし、壁紙も単なる画像・キャラクター映像ではない。
このような新たな付加価値が、ユーザーニーズを喚起し、市場の拡大につながっている。
不正利用のしにくさという点は、モバイルコンテンツは利用者の携帯電話上でしか利用できず、その他の携帯電話やパソコンなどにコピーして使ったりすることができない。
このことがコンテンツ供給の後押しとなり、市場拡大に結びついている。
以上のような要因が合わさることにより、現状では、モバイル分野が先行する形で、デジタルコンテンツ市場が拡大しているのである。
情報家電など非バソコン向け市場が今後の成長のカギを握る今後のデジタルコンテンツ市場の成長を考えると、モバイル市場が牽引しながら、それに加えてパソコン向け市場がどこまで拡大するかということが、第1のポイントとなる。
パソコン向けデジタルコンテンツ市場の今後の成長は、前述したようなモバイルコンテンツ市場の拡大要因が、パソコン向けにどこまで実現できるかにかかっていると思われる。
利用者への課金を目的とする、特にエンタテインメント分野のデジタルコンテンツの現状は、悪循環構造になっており、この負の連鎖をどこかで断ち切り、拡大へのループへ転ずることが求められている。
そのためには、先にあげたようなモバイルコンテンツ市場での成長要因を、パソコン上の世界でも実現することが望まれる。
特に、利便’性の向上については、決済面にしろ、サービスの利用面にしろ、基本的な課題であると考えられ、早期の解決が求められる。
また、コンテンツの不正利用については、パソコン向け市場の場合は、特に重要な課題となる。
しかし、不正利用の阻止のために注力すればするほど、コスト負担が重くなったりユーザーの利便'性が阻害されたりするため、ビジネスの拡大という面で見ると、負の部分が大きくなる可能性がある。
したがって、この問題については、不正利用の防止と利便'性の維持・向上とのバランスが重要になる。
具体的には、不正利用の防止面では、たとえば、一般のユーザーが、特に意図しなくてもできてしまうような不正複製や複製品の交換といった「カジュアル・コピー」を防止する工夫を行う。
その一方で、正規コンテンツの利用にあたっての利用しやすさを向上させたり、コンテンツサービス価格を下げるなどの施策をとることによって、不正利用するよりも正規の形で利用するほうが「簡単」「安い」という状況を作り出すことが、コンテンツ市場の拡大という点からは重要である。
上記のような課題が解決すれば、パソコン分野のコンテンツ市場も、ブロードバンド環境の普及をベースに拡大していくと推測される。
ただし、パソコンの場合は、居間で多人数で視聴するというよりも、個人の視聴に向いている。
これに対して、特に映像系を中心としたコンテンツ利用では、ネット接続対応のテレビ、ホームサーバー、セットトップポックスなど、情報家電によるホームメディアのほうが、多人数で視聴しやすいということからもユーザー層の拡大が期待できる。
また、情報家電のほうが、コンテンツのセキュリティ対策という面でも、パソコンより容易にセキュアな環境を構築できるので、映像系コンテンツプロバイダーとしても、コンテンツがより提供しやすいという状況が予想される。
以上のような点から、今後のオンライン系デジタルコンテンツの成長力は、パソコン向けに加え、将来的には、非パソコン系の情報家電の発展が、カギを握っているといえるであろう。
オンラインゲームは、インターネットの普及、ブロードバンド化の進展のなかで、エンタテインメント系の代表的なインタラクティブコンテンツとして成長が期待されている。
今後のオンラインゲームの普及促進には、家庭用ゲーム機市場において、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の「みんなのゴルフォンライン」のようなライトユーザーへのプロモーションや、サービスの需要喚起となりそうなコンテンツの開発がカギになる。
オンラインゲーム市場は、2008年度には1440億円程度に成長する。
市場規模予測オンラインゲームの市場規模は、2002年度は、家庭用ゲーム機では、スクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジーXI」を中心に、20億円程度の規模であったと推定される。
また、iモードなどのIP接続型携帯電話の急速な普及により、携帯電話で利用するゲーム・エンタテインメント系の有料コンテンツ市場は、2002年度では、220億円程度の規模であったと推測される。
オンラインゲーム市場の予測にあたって、ソフトウェアを家庭用ゲーム機にダウンロードする形態の市場(ゲームソフトのノンパッケージ販売市場)については、推計から除外した。
ただし、ゲームにおけるシナリオやアイテムなど、ゲームに関する一部データのダウンロードについては、会員型(月額利用料金制度など)のビジネスの市場に含まれている。
市場の定義家庭用ゲーム機(携帯型も含む)および携帯電話を利用した、ネットワークを介したゲームサービスにおける売上をオンラインゲームの市場とした。
ただし、家庭用ゲーム機にゲームソフト自体をダウンロードして利用する市場は、推計の対象から除外した。
推計の対象とした機器としては、据置型家庭用ゲーム機、携帯型ゲーム機、携帯電話機、パソコンの4つを想定した。
前回の推計以降、オンラインゲーム市場では、パソコンを対象にしたものも拡大しているため、今回から、パソコンも推計対象に加えた。
推計では、以下のような前提をおいている。
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